ディストーション系エフェクターは、ギターやベースの音を変化させるためのエフェクト装置で、主に音を歪ませる(ディストートする)役割を果たします。以下に、ディストーション系エフェクターの主な種類と役割、主なパラメータ、音作りの手順例、実際の設定例について説明します。
主な種類と役割
- オーバードライブ (Overdrive)
- 役割:アンプを軽く歪ませたような音を作り出す。ブルースやロックでよく使われる。
- 特徴:軽い歪みで、原音のニュアンスを残しつつ、暖かみのあるトーン。
- ディストーション (Distortion)
- 役割:強く歪んだ音を作り出す。ハードロックやヘヴィメタルで多用される。
- 特徴:オーバードライブよりも強い歪みが特徴で、サスティンが長い。
- ファズ (Fuzz)
- 役割:極端に歪んだ音を作り出す。サイケデリックロックやガレージロックで使用される。
- 特徴:独特のザラザラした音質で、ヴィンテージ感のある音。
主なパラメータ
- ゲイン (Gain)
- 音の歪みの量を調整するパラメータ。高く設定するほど、音がより歪む。
- トーン (Tone)
- 高音域と低音域のバランスを調整する。高く設定すると明るくシャープな音、低く設定すると暖かくダークな音になる。
- レベル (Level)
- 出力音量を調整する。エフェクトをかけた後の音量をコントロールするためのもの。
- サスティン (Sustain)
- 音の持続時間を調整する(主にファズ系エフェクターに見られる)。
音作りの手順例
- 初期設定
- エフェクターをオフにした状態でアンプのクリーントーンを確認する。
- エフェクターをオンにして、レベルをクリーントーンと同じくらいに設定する。
- ゲイン設定
- ゲインを最小から徐々に上げていき、求める歪みの量を見つける。
- トーン設定
- トーンノブを調整して、好みの音色にする。明るい音が欲しい場合は高め、暖かい音が欲しい場合は低めに設定。
- 微調整
- 全体のバランスを確認し、必要に応じてゲイン、トーン、レベルを微調整する。
実際の設定例
オーバードライブ
- ゲイン:12時(中間)
- トーン:2時(少し高め)
- レベル:1時(少し高め)
ディストーション
- ゲイン:3時(高め)
- トーン:1時(中間)
- レベル:1時(少し高め)
ファズ
- ゲイン:2時(高め)
- トーン:12時(中間)
- レベル:12時(中間)
- サスティン:3時(高め)