#02 ギターエフェクターの種類を知ろう

ギターエフェクターは、音色やトーンを変化させるためのツールで、演奏に多彩な表現力を与えます。エフェクターは大きく以下のように分類できます。それぞれの特徴も説明します。

ディストーション系エフェクター

これらは音を歪ませ、攻撃的な音色やサステインを増加させるために使用されます。

  • オーバードライブ(Overdrive)
    • 中程度の歪みを加えるエフェクター。アンプの自然な歪みを再現するのが特徴。
  • ディストーション(Distortion)
    • 強い歪みを加えるエフェクター。メタルやハードロックなど、激しい音楽スタイルに適しています。
  • ファズ(Fuzz)
    • 非常に強い歪みを加え、サウンドが「ファズ」や「ノイズ」のように聞こえます。ヴィンテージロックに人気。

モジュレーション系エフェクター

これらは音に周期的な変化を加え、揺れや動きを作り出します。

  • コーラス(Chorus)
    • 音を微妙にずらして重ねることで、広がりと厚みを持たせます。
  • フェイザー(Phaser)
    • 音の位相を周期的に変化させ、独特の揺れを生み出します。
  • フランジャー(Flanger)
    • 音を微妙に遅らせて重ねることで、ジェット機のような効果を作り出します。
  • ビブラート(Vibrato)
    • 音のピッチを周期的に変化させ、揺れを生み出します。
  • トレモロ(Tremolo)
    • 音量を周期的に変化させるエフェクター。音の強弱がリズミカルに変わります。

ディレイ系エフェクター

音を遅らせて再生し、エコーや反響効果を作り出します。

  • アナログディレイ(Analog Delay)
    • アナログ回路を使用したディレイ。暖かく自然なエコーが特徴。
  • デジタルディレイ(Digital Delay)
    • デジタル技術を使用し、精確でクリアなディレイを実現。多機能で調整が細かく可能。
  • テープエコー(Tape Echo)
    • テープレコーダーを利用した古典的なディレイ。特有のウォームなサウンド。

リバーブ系エフェクター

音に残響を加えて、空間的な広がりや深みを作り出します。

  • ホールリバーブ(Hall Reverb)
    • 大きなコンサートホールのような広がりのある残響。
  • ルームリバーブ(Room Reverb)
    • 小さな部屋やスタジオのような自然な残響。
  • プレートリバーブ(Plate Reverb)
    • 金属板を使ったリバーブ。明瞭で均一な残響が特徴。
  • スプリングリバーブ(Spring Reverb)
    • バネを使ったリバーブ。ヴィンテージ感のある独特の残響音。

フィルター系エフェクター

特定の周波数帯域を強調したり削減したりするエフェクターです。

  • ワウペダル(Wah-Wah)
    • ペダルを踏むことで、特定の周波数帯域を動的に強調し、特徴的な「ワウ」音を作り出します。
  • イコライザー(Equalizer)
    • 各周波数帯域の音量を調整するエフェクター。音のバランスを微調整できます。

ピッチ系エフェクター

音のピッチを変えるエフェクターです。

  • ピッチシフター(Pitch Shifter)
    • 音の高さを変更するエフェクター。ハーモニーやオクターブ上げ下げなどが可能。
  • オクターバー(Octaver)
    • 入力音に対してオクターブ上や下の音を加えます。

コンプレッション系エフェクター

音のダイナミクスを制御し、音量のばらつきを減少させます。

  • コンプレッサー(Compressor)
    • 音のダイナミクスレンジを狭め、サスティンを伸ばし、音量のばらつきを減少させます。

SFX系エフェクター

特殊効果を加えるエフェクターです。

  • リングモジュレーター(Ring Modulator)
    • 不協和な金属音を生成。
  • ビットクラッシャー(Bitcrusher)
    • デジタル劣化音を作り出す。
  • リバースディレイ(Reverse Delay)
    • 反転したディレイ音を生成。

マルチエフェクター

複数のエフェクターを一台で制御できるエフェクターです。多機能で、様々なエフェクトを一度に使用できるため便利です。

これらのエフェクターを組み合わせることで、ギタリストは自分だけのユニークなサウンドを作り出すことができます。各エフェクターの特性を理解し、適切に使用することで、演奏の表現力を大きく向上させることができます。

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