#03 ディストーション(Distortion)系エフェクターを知ろう

ディストーション系エフェクターは、ギターやベースの音を変化させるためのエフェクト装置で、主に音を歪ませる(ディストートする)役割を果たします。以下に、ディストーション系エフェクターの主な種類と役割、主なパラメータ、音作りの手順例、実際の設定例について説明します。

主な種類と役割

  1. オーバードライブ (Overdrive)
    • 役割:アンプを軽く歪ませたような音を作り出す。ブルースやロックでよく使われる。
    • 特徴:軽い歪みで、原音のニュアンスを残しつつ、暖かみのあるトーン。
  2. ディストーション (Distortion)
    • 役割:強く歪んだ音を作り出す。ハードロックやヘヴィメタルで多用される。
    • 特徴:オーバードライブよりも強い歪みが特徴で、サスティンが長い。
  3. ファズ (Fuzz)
    • 役割:極端に歪んだ音を作り出す。サイケデリックロックやガレージロックで使用される。
    • 特徴:独特のザラザラした音質で、ヴィンテージ感のある音。

主なパラメータ

  1. ゲイン (Gain)
    • 音の歪みの量を調整するパラメータ。高く設定するほど、音がより歪む。
  2. トーン (Tone)
    • 高音域と低音域のバランスを調整する。高く設定すると明るくシャープな音、低く設定すると暖かくダークな音になる。
  3. レベル (Level)
    • 出力音量を調整する。エフェクトをかけた後の音量をコントロールするためのもの。
  4. サスティン (Sustain)
    • 音の持続時間を調整する(主にファズ系エフェクターに見られる)。

音作りの手順例

  1. 初期設定
    • エフェクターをオフにした状態でアンプのクリーントーンを確認する。
    • エフェクターをオンにして、レベルをクリーントーンと同じくらいに設定する。
  2. ゲイン設定
    • ゲインを最小から徐々に上げていき、求める歪みの量を見つける。
  3. トーン設定
    • トーンノブを調整して、好みの音色にする。明るい音が欲しい場合は高め、暖かい音が欲しい場合は低めに設定。
  4. 微調整
    • 全体のバランスを確認し、必要に応じてゲイン、トーン、レベルを微調整する。

実際の設定例

オーバードライブ

  • ゲイン:12時(中間)
  • トーン:2時(少し高め)
  • レベル:1時(少し高め)

ディストーション

  • ゲイン:3時(高め)
  • トーン:1時(中間)
  • レベル:1時(少し高め)

ファズ

  • ゲイン:2時(高め)
  • トーン:12時(中間)
  • レベル:12時(中間)
  • サスティン:3時(高め)

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