人は先の読めないことをできるだけ避けようとします。なるべく同じことをして、同じ結果を得ることが安心なのです。環境の変化により無理にでも違うことをしなければならい状況もあるかもしれません。そのとき人はそれを脅威としてとらえ、大きなストレスを感じることになります。
一方、人は先の読めないことを楽しもうとする傾向もあります。好奇心です。同じことが繰り返されると楽しくありません。単純に同じことが繰り返されるゲームがあったとして、それを楽しむことができるでしょうか。好奇心はモチベーションと、創造の力を生みます。
世の中は変化を続けます。ストレスにするのかモチベーションにするのか、変化に対する選択肢は二つです。
どうしても変化をしなければならない状態になってはじめて、ストレスを感じながらも動き出すという選択をする場合は、直前までは変化を意識しなくても良いのかもしれません。しかしことが起きてからの事後の行動になるため、不利な条件で先に動いていた人に自分が利用されてしまう可能性があり、一生を終えるまで何度も変化に対してストレスを繰り返し感じ続ける必要もあります。
一方、変化してゆくことを意識して先に行動をとるということは、必要に迫られてる感覚が薄く、推進には自分を奮起させる精神力が必要があるかもしれません。そして新しい試みであるが故に試行錯誤の過程で多くの失敗を繰り返すかもしれません。しかし後手に回る行動ではなく先手の挑戦的な行動となるため、続けることに期待と達成感を感じることができます。
後手で変化を進めるのか、先手で変化を進めるのか、どちらが楽ということでもありません。それぞれに必要なエネルギーは同じかもしれません。しかし行動に対する気持ちの持ち方が、全く異なっているのです。
変化が避けられないものであるならば、後手に回ってストレスを感じながら時間稼ぎをするより、モチベーションをもって主体的に変化を進めた方が精神衛生上、良いのではないでしょうか。変化が続く限り、一度した失敗は永遠に続くものではありません。怖いのは後手に回って予測されるつまらない人生を送りつつ、結局は人に使われいるという状態ではないでしょうか。
世の中の変化は続きます。私たち自身さえも、いまある姿は永遠ではありません。変化を続けてゆくのです。そうであればいっそのこと変化を楽しみましょう。そして変化を受け身でとらえず、先回りして主体的に変化を起こせるチャンスとしましょう。