きみが星空を見あげると、そのどれかひとつにぼくが住んでるから、そのどれかひとつでぼくが笑ってるから、きみには星という星が、ぜんぶ笑ってるみたいになるっていうこと。きみには、笑う星々をあげるんだ!
『星の王子さま』アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(著)、河野万里子(訳) 新潮社
第Ⅰ期 底辺社会からの脱出
1-1. 横浜の夜の街から
++-Ⅰ---Ⅱ---Ⅲ---Ⅳ---Ⅴ---Ⅵ---Ⅶ--- 僕は横浜の伊勢佐木町界隈でホステスの母とタクシー運転手の父の間に生まれました。母は僕がお腹にいるころにホステスを引退します。古い2DKの木造アパートに父、母、僕の家族3人で暮らしていました。 母には「理想の男」のイメージが強...
1-2. 義務教育を生き抜く
-++Ⅰ++-Ⅱ---Ⅲ---Ⅳ---Ⅴ---Ⅵ---Ⅶ--- 小1の途中で家族は横浜市内の古い2DKのマンションに引っ越します。母はエレベーター付きのマンションに住めると喜んでいました。このとき母は、これはS氏に体を売って実現したのだと僕に説明しました。母は幼い僕に何でも話す人でした。 ...
1-3. 高校生から自立するまで
---Ⅰ-++Ⅱ---Ⅲ---Ⅳ---Ⅴ---Ⅵ---Ⅶ--- 高校に入ってすぐ僕は電気工事のバイトを始めました。母の勤めるクラブの常連Kが、その電気工事業の親方でした。学校の無い日はハイエースで現場まで運ばれ、朝早くから夜遅くまで働きました。建設現場での仕事は壮絶でした。必ず怒鳴られ、怪我が...
第Ⅱ期 新しい世界への扉
2-1. 大学生活から海外の仕事へ
---Ⅰ--+Ⅱ+--Ⅲ---Ⅳ---Ⅴ---Ⅵ---Ⅶ--- 母は病院で一命を取り留め、精神病院に移ります。未成年の僕は現実に圧倒されましたが、当面のお金については保険外交員のおばさんが親身に知恵を貸してくれ、妹の面倒は近所のご家族が協力してくれました。そして受験には行くようにと強く勧めてく...
2-2. 欧州でのアカデミックライフ
---Ⅰ---Ⅱ-++Ⅲ---Ⅳ---Ⅴ---Ⅵ---Ⅶ--- イギリスで高校教師として僕は物理学を教えました。僕にとってこれは初めての海外でした。英語も苦労しましたが、それ以上に現地での生活に神経を使いました。貴族の馬が闊歩する交通規則、スーツや靴の手入れ、食事のマナー、階級の違い、社交場で...
第Ⅲ期 組織マネジメントの世界
3-1. ビジネス入門
---Ⅰ---Ⅱ--+Ⅲ+--Ⅳ---Ⅴ---Ⅵ---Ⅶ--- ビジネスの世界に踏み込むにあたり、僕は生活に慣れていたドイツ国内で就職先を探しました。そして、日本食材を扱う商社で、欧米を管轄するスーパーバイザー候補としてインターン入社することになりました。ケルンで1年間の研修プログラムを受け、...
3-2. 起業と大手企業
---Ⅰ---Ⅱ---Ⅲ+++Ⅳ---Ⅴ---Ⅵ---Ⅶ--- 大規模なシステム開発に関われる機会を探した末、僕は財閥系不動産会社の子会社でSEとして働くことになりました。当時はポイントと連動したCRMが業界で注目されており、社内では時代に先駆けた大規模なシステムの開発が計画されていました。僕はそ...
3-3. 雑用から雇われCEOへ
---Ⅰ---Ⅱ---Ⅲ--+Ⅳ+++Ⅴ---Ⅵ---Ⅶ--- 大手IT企業でPMをしていた僕は、開発PMではなく新規事業の立ち上げに関わる仕事をしたいと考え、社内の部署異動、改めての起業、転職などあらゆる方法での可能性を模索しました。起業のリスクについては過去の経験から理解していたため、下記のよ...